サウジアラビアのジャバルタウラの石英に富む花崗岩質岩石から、イットリウムフッ化鉱物(YF3)が見いだされた。この鉱物は、斜方晶系で空間群がPnma、格子定数はa=6.381(2), b =6.870(2), c=4.392(1), V=192.5(1)であり、合成物のYF3と一致した。このような結晶構造を持つ鉱物はこれまで天然で報告されていない。ジャバルタウラ花崗岩には、YF3以外にもユークセナイトやフェルグソナイトなどのNb鉱物が多量に産出しており、これらはマグマ期から熱水期への漸移期に形成されたと考えられる。