日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本地質学会第118年学術大会・日本鉱物科学会2011年年会合同学術大会
セッションID: R1-P29
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R1:鉱物記載・分析評価
鹿児島県竹島産灰長石巨晶
*松井 智彰荒川 洋二木股 三善西田 憲正星野 美保子越後 拓也
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抄録
鹿児島県三島村竹島の佐多浦海岸に見られる玄武岩中に,直径が最大約1 cmの灰長石巨晶が発見された。鏡下では,巨晶の最周縁部に僅かに累帯構造が観察されたが,全体としては光学的に均一であり,包有物として融食形をしたカンラン石が見られた。結晶構造はX線回折データから高温型であると推定された。また化学分析の結果,組成的にはほぼ均質な結晶であることが確認された。灰長石成分は94%前後であり,曹長石成分が5%程度,FeAl2Si2O8成分,CaFeSi3O8成分,[ ]Si4O8成分が微量に含まれる。上記の産状及び結晶化学的特徴は,薩摩硫黄島産灰長石巨晶と酷似していることから,同様の生成過程が推定される。
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© 2011 日本鉱物科学会
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