日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2012年年会
セッションID: R1-P04
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R1:鉱物記載・分析評価
西南日本産allaniteの化学組成
*福本 辰巳皆川 鉄雄
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抄録
Allaniteはallanite-(Ce) [CaCeAl2FeSi3O12(OH)2] に代表されるepidote group-allanite subgroup に属する鉱物の総称である。本研究では西南日本の領家花崗岩類、足摺岬花崗岩類、大崩山花崗岩類に見出されるallaniteの化学組成について総括する。
領家花崗岩、広島花崗岩においてはallanite-(Ce)が認められ、後者はY、MREE、HREEに富む。領家帯のペグマタイトに見られるallaniteはallanite-(Ce)、uedaite-(Ce)、allanite-(Y)が認められ、REEパターンから2つにわけられる。
足摺岬花崗岩類の花崗岩に含まれるallaniteは閃長岩、ラパキビ花崗岩に産するものに比べLaに乏しくMREE、HREEに富む。La、Ceに乏しく、Y、MREE、HREEに富む変化は長石の晶出に起因すると考えられる。
大崩山花崗岩類のペグマタイトにはallanite-(Ce)が認められ、領家帯のペグマタイトのallaniteに比べY、MREE、HREEに乏しい。
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© 2012 日本鉱物科学会
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