日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2013年年会
セッションID: R4-07
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R4:地球表層環境における鉱物科学
自然由来汚染土壌中の方鉛鉱とplumbojarositeの産状
*星野 美保子張 銘鈴木 正哉月村 勝宏太田 昌昭秋田 憲
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抄録

我が国における土壌汚染の判明事例は、年々増加傾向にあり、低コスト・低環境負荷汚染浄化技術の確立が最大の課題である。その対策法として注目されている電気修復法は、土壌から汚染物質を回収できるなど非常に優れた特徴があり、ヨーロッパを中心に汚染サイトでの成功事例も多数報告されている。しかし、現状では日本での本格的な成功事例がなく、浄化成否の判断や浄化設計に必要な知見が不足しており、実用化にはまだ沢山の課題がある。その一つとしては、浄化対象となる土壌は複雑な地質作用を受けており、サイトごとに汚染物質の存在形態が異なるため一律の条件を適用できないことにある。電気修復法の実用化のためには、土壌中の汚染物質の存在形態の解析手法の確立が必須となる。そこで、本研究では、自然由来の高濃度の鉛を含有した汚染土壌に対し、沈降分級と粉末X線回折装置(PXRD)を用いた鉛含有鉱物の存在状態の解明と定量分析法を提案する。

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© 2013 日本鉱物科学会
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