シリカゲルに対して, 室温に加えて低温での衝撃圧縮実験を実施し, その構造変化を調べた. 実施された衝撃圧力は約20 GPaであり, 出発温度は低温(100K)と室温(293K)であった. 回収されたサンプルはそれぞれXRD, IR, ラマン分析によって分析された. その結果, 約20 GPaの衝撃圧力下において, 出発温度を室温にすると, シリカゲルの構造はシリカガラスに類似した構造へ変化し, 一部脱水が起こることが確認された. 一方, 低温圧縮では, 上記のような構造変化および脱水減少は確認されなかった. これらの結果は, 対照的であり, 20 GPaの衝撃圧力におけるシリカゲルの挙動は衝撃圧力だけでなく出発温度も影響していることが明らかとなった.