日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2015年年会
セッションID: R4-01
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R4:地球表層・環境・生命
花崗岩深部におけるウランの物質移行特性の長期変遷
*鈴木 庸平
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抄録

花崗岩の亀裂を流動する地下水は、熱水活動や海進・海退等の影響をうけて変遷する。最終氷期以降に海水が深部まで浸透した北欧の花崗岩体では、還元的地下水中でウランが高濃度で検出され、その要因は明らかでない。日本最大級のウラン鉱床が東濃地域で約1000万年前に形成したが、花崗岩中で大規模にウランが移動した要因についても明らかではない。東濃地域は1800から1500万年前にかけて海進を1度だけ経験し、花崗岩の亀裂中で当時の海水から沈殿した炭酸カルシウムが充填鉱物として保存される。淡水と海水の置換を記録する炭酸カルシウムを分析することにより、地下水中でのウランの物質移行特性の変動を復元することを目指した。

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