抄録
LaihuniteはFayalite類似の構造を有するが、3価のFeを含むため、FayaliteのFeサイトの一部が空席となる。空席の配列の仕方の違いにより、構造のバリエーションが生じる。3倍周期の超構造としては、Laihunite-3Mが記載されており、Fayaliteの単位格子が両側をLaihuniteの単位格子に挟まれた構造を持つ。 コロラド州Crystal ParkのペグマタイトのLaihuniteを走査透過電子顕微鏡法で調べたところ、1倍周期、2倍周期、3倍周期のLaihuniteが混在していた。3倍周期のLaihuniteは、これまでに報告のあるLaihunite-3Mとは構造が異なる。3倍周期のLaihuniteは、Fayaliteの単位格子のz=0、z=1/2、z=1のFe1サイトが空席となる3つモジュールの組み合わせによりできている。