2019 年 10 巻 2 号 p. 99-106
背景:理学療法士国家試験の模擬試験結果から対象学生を層別化し,各層の自己学習量についての特徴把握と必要な対応を検討した. 方法:理学療法学科4 年生54 名を対象とし,階層的クラスター分析によって学生の層別化を行い,得られた群間で自己学習量の比較を行った. 結果:クラスター分析によって5 群に分類され,自己学習量や学習時期について複数間群に差が示され,群による特徴が認められた.また,ROC 解析により成績不良群は1 年生終了時の試験で識別できる可能性が示された. 考察:成績不良群は自己学習を進めること自体が困難である可能性が高いことから,低学年時から学習観や学習方法など多面的な指導が必要であることが示唆された.