保健医療学雑誌
Online ISSN : 2185-0399
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Original article
  • Suguru Ando, Masaki Iwamura, Yosuke Yamato, Kenji Shinbo, Wataru Nan ...
    原稿種別: Original article
    2021 年 12 巻 2 号 p. 83-91
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

    ABSTRACT Objective: The purpose of this study was to investigate the characteristics of participants based on the differences in participation frequency in the selfdetermined participation type care prevention program. Methods: This study design was a cross-sectional study. Participants were 114 community-dwelling older adults aged 73.0 on median who were registered in the self-determined participation type care prevention program. Participants can freely decide the date of participation in this program. The exercise was performed depending on the ability of the participants. We evaluated program participation status, a higher-level functional capacity, grip strength, and walking speed. The higher-level functional capacity was evaluated using the Japan Science and Technology Agency Index of Competence (JST-IC). As an analysis, we first classified the frequency of participation into three groups: “less than once a week,” “1-2 times a week,” and “more than 3 times a week”, and compared the outcomes. Secondly, we investigated the relationship between participation frequency and four categories of the JST-IC. Results: Participants in the frequency of participation in “less than once a week,” “1-2 times a week,” and “more than 3 times a week” were 26, 76, and 12, respectively. The median scores of JST-IC were 13.0. There was no significant difference in JST-IC total, subscale scores and physical functions among the three groups based on the differences in participation frequency. Conclusion: In the population with high higher-level functional capacity, there was no significant difference in higher-level functional capacity and physical function based on the frequency of participation in the self-determined participation type care prevention program. It was suggested that a longitudinal survey was necessary after unifying the implementation period of the participants.

  • Kazuki Kimura, Toshi Nishikura, Takahiro Igarashi
    専門分野: Original article
    2021 年 12 巻 2 号 p. 92-97
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

    ABSTRACT Purpose: A two-step test is used to assess patients for locomotive syndrome. The two-step test can easily evaluate a subject’s comprehensive gait ability. In this study, we investigated the transition of two measurements and basic attributes affected by the two-step test. Subjects and Methods: Subjects included 52 local residents (29 men and 23 women). This study analyzed the results of the two-step test performed twice. Results: The second two-step length was significantly longer than the first twostep length in both the elderly and non-elderly groups. Multiple regression analysis revealed that age and height influence the two-step length. However, there was no correlation between the error in the length of the two-step test taken twice and basic attributes. Conclusion: The second two-step length was longer owing to the first two-step test results and feedback from previous experience, regardless of factors such as age, height, and weight.

原著
  • ~術後早期の運動恐怖感と膝関節機能の関連性を合わせた検討~
    伊佐次 優一, 三木 貴弘, 森 一晃, 山内 大士, 岡 智大
    原稿種別: 原著
    2021 年 12 巻 2 号 p. 98-105
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

    膝前十字靭帯(以下:ACL)再建術後3 ヶ月の膝関節伸展可動域制限に影響する因子を,術後1 ヶ月の膝関節機能と運動恐怖感の有無から検討した.対象はSTG(semitendinosus and gracilis tendons)法にてACL 再建術を施行された患者35 名とした.除外基準はACL 再建術の既往を有する者,ACL 再建術と同時に複合靭帯再建術を行った者,術後膝関節伸展可動域制限を設けられた者とした.術後1 ヶ月では膝関節伸展可動域(HHD:Heel height difference)・安静時痛・歩行時痛・立ち上がりテスト・運動恐怖感の有無,術後3 ヶ月では膝関節伸展可動域(HHD)を評価した.統計学的解析は,術後3 ヶ月の膝関節伸展可動域と術後1 ヶ月の各項目との相関関係を検討した.有意な相関関係を認めた変数は重回帰分析を行った.また,運動恐怖感の有無と膝関節機能との相関関係を検討した.本研究結果より術後3 ヶ月のHHD は術後1 ヶ月のHHD および歩行時痛と有意な相関関係を認め,運動恐怖感あり群において術後1 か月の安静時痛が強かった.ACL 再建術後3 ヶ月の膝関節伸展可動域獲得に向けて,術後早期から膝関節伸展可動域を獲得することが重要であることが示唆された.また,術後1 ヶ月後の運動恐怖感は3 ヶ月後の膝関節伸展可動域に直接的には影響しないが,安静時痛を増大させる一要因であることが明らかとなった.術後1 ヶ月の安静時痛を軽減させるためには,運動恐怖感の軽減を目的とした介入が必要である.

  • 森川 雄生, 奥村 裕, 中谷 謙, 高橋 秀典
    原稿種別: 原著
    2021 年 12 巻 2 号 p. 106-112
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

    要旨 二重課題の心身の負荷の把握のため,(1)段差昇降,(2)数字の逆唱(3)(1)(2)の両課題を同時遂行した二重課題時における自律神経活動とPOMS 2 を用いて心理指標(気分の変化)を測定した.被検者は健常成人 18 名で,すべての課題に参加した.(1)の段差昇降前後の比較では,交感神 経活動指標は減少,副交感神経活動指標は増加し,「混乱・当惑」,「抑うつ・落ち込み」,「不安・緊張」の気分が減少した.(2)の数字の逆唱前後の比較では,交感神経活動指標は増加し,副交感神経活動指標は減少した.(3)の二重課題前後の比較では自律神経活動,気分の指標ともに有意差を認めなかった.二重課題では心身の負荷は軽い運動を取り入れれば軽減される可能性が示唆された.

  • 原田 美由紀, 小嶋 功, 岩井 信彦
    原稿種別: 原著
    2021 年 12 巻 2 号 p. 113-122
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

    要旨 【目的】支持側の肩関節外転角度の違いによる片肘立ち位を経由し端座位となる起き上がり動作を定量的に解析し,その特徴を明らかにすることを目的とした. 【方法】3 次元動作解析システムを用い健常成人15 名(年齢21.6±1.3 歳,身長168.5±3.7 ㎝,体重59.6±5.6kg)を対象に開始肢位を肩関節外転30° 位,60°位,90°位の3 条件で動作中の各関節最大角度,最大角度に到達する時点,支持側上肢の床反力最大値,床反力が最大値に到達する時点,身体重心移動距離を算出し比較検討した. 【結果】身体重心移動距離は30°位と比べ90°位は長く,60°位とは有意な差はなかった.前後分力の最大値は90°位と比べ30°位は大きく,60°位とは差がなかった.側方分力が最大値に到達する時点は60°位が30°位,90° 位と比べ有意に遅かった.最大角度および最大角度に到達する時点は,支持側の肩関節,肘関節に有意差がみられたが,それ以外の関節には有意差はみられなかった. 【結論】30°位では前後分力が大きく,90°位では身体重心移動距離が長く なる.60°位では床反力が大きくなる事も身体重心移動距離が長くなる事もなく,側方に位置する支持側上肢へゆっくりと身体重心を移動させながら起き上がっており,3 つの肢位の中で一番効率の良い開始肢位である事が考えられた.また,支持側の肩関節外転角度の違いにより生じる支持基底面の変化に応じて,支持側上肢の関節角度を調節し動作を遂行していることが示唆された.

  • 大村 颯太, 横山 茂樹
    原稿種別: 原著
    2021 年 12 巻 2 号 p. 123-128
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

    要旨 〔目的〕胸椎後彎の程度を把握することは,高齢者および腰部や頸部などに傷害を抱える者にとって重要である.脊柱アライメントの簡便な評価方法として,デジタル傾斜計を用いた評価方法が報告されている.しかし,脊柱を指標とした小型デジタル傾斜計による胸椎後彎角の測定方法に関する妥当性は報告されていない.そこで,本研究の目的は,脊柱を指標とした小型デジタル傾斜計を用いた胸椎後彎角の評価法に関する妥当性について調査することである.〔対象と方法〕対象は健常男性7 名とした.検者がデジタル傾斜計および Spinal Mouse を用い対象者の胸椎後彎角を2 回ずつ測定し,その平均値を算 出した.それぞれの測定結果をもとに,Pearson の積率相関係数を求め,2 種類の機器で測定した平均値の関連性を調べた.〔結果〕胸椎後弯角の平均値はデジタル傾斜計で30.5±2.8°Spinal Mouse 36.3±5.1°であった.デジタル傾斜計およびSpinal Mouse で得られた値の相関係数は0.78 を示した.〔結語〕デジタル傾斜計による胸椎後彎角の測定は,Spinal Mouse との基準連関妥当性が認められ,臨床で活用できる可能性が示された.今後は円背をもつ高齢者での測定や他の傾斜計との比較なども行う必要がある.デジタル傾斜計は臨床で簡便に使用できる器具であり,今後の臨床応用が期待できる.

  • 堀 竜馬, 寒川 美由紀, 中井 友里恵, 村川 勇一, 菊池 史, 片岡 弘明
    原稿種別: 原著
    2021 年 12 巻 2 号 p. 129-140
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

    要旨 2 型糖尿病患者を対象に,入院中の身体活動量を増加させ,退院後の血糖コントロールを改善するための運動療法プログラム立案の一助とすることを目的とした.そこで,入院中の患者の歩数を記録し,退院後のHbA1c 値に影響する関係因子を調査した. 入院中の2 型糖尿病患者25 例(平均年齢64.4±16.1 歳)を,歩行強度計で測定した1 日平均歩数に基づき,2000 歩以上のA 群,2000 歩未満のB 群に分類し,患者背景,糖尿病関連指標,身体機能の比較及び関係性を検討した.また,退院6 ヵ月後には,入院中の歩数に対するHbA1c 値の差を比較した.退院後の血糖コントロール改善に向けた運動療法の目標値を設定するために,歩数と相関があり,2 群間で有意差のあった項目のカットオフ値を,ROC 曲線を用いて算出した.両群を比較した結果,A 群の自己効力感とバランス能力はB 群に比べて有意に高いことが明らかになった.また,中強度歩行時間は,A 群の方がB 群に比べて有意に長かった.A 群では,退院6 ヵ月後にHbA1c 値が有意に低下した.さらに,入院中の歩数と自己効力感,バランス能力,中強度歩行時間との間に有意な正の相関が認められた.カットオフ値は,自己効力感が13 点,開眼片脚立位時間は11.67 秒,中強度歩行時間は4.8 分であった.これらの結果から,入院中の自己効力感,バランス能力,中強度歩行時間が長い2 型糖尿病患者は身体活動量が多く,退院後の血糖コントロールが良好となりやすい可能性が示唆された.

  • 中村 祐輔, 前河 知佳, 佐伯 帆乃香, 上田 渉, 重森 健太
    原稿種別: 原著
    2021 年 12 巻 2 号 p. 141-148
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

    要旨 本研究では65 歳以上の要支援高齢者を対象として,運動強度設定の違いが聴覚刺激によるdual-task 中の脳血流に及ぼす影響を検討するために,2 種類の認知課題を用いて前頭葉ワーキングメモリ領域の脳血流反応を検討した.その結果,全対象者とも30%強度,50%強度と運動強度が強くなるに連れて,血中の酸素化ヘモグロビン濃度(oxy-Hb)が高くなる傾向を示した.また,30%強度において左前頭前野のほうが右前頭前野よりも高値を示す傾向が見られ,その他の運動強度や課題での左右差は認めなかった.二元配置分散分析の結果では,運動強度(30%と50)と課題(運動のみ,オーディオブック,計算)における交互作用は認められなかった.また,主効果においては,運動強度に差が認められ,低強度より中等度の方がoxy-Hb が有意に上昇した.これらの結果から,要支援高齢者に用いるdual-task トレーニングとしては,低負荷に比べ中等度の運動負荷で前頭葉が有意に活性化することが示唆された.また,聴覚刺激によるオーディオブックは,従来から標準的に使われている計算課題と同等の脳血流反応が認められたことから,聴覚刺激によるdual-task もトレーニングアイテムとして有効であることが考えられた.

  • 小山 浩司, 足立 和隆, 菅野 好規, 上野 真由美, 新納 宗輔, 古島 弘三
    原稿種別: 原著
    2021 年 12 巻 2 号 p. 149-157
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

    要旨 腰痛は臨床現場でも遭遇する機会の多い疾患であり,腰痛の改善を目的に様々な運動療法が行われている.そこで本研究では腰痛の原因の一つである骨盤後傾位に伴う脊柱骨盤アライメントに着目し,この骨盤後傾位を改善する目的で端座位での骨盤専用ロープを用いた体幹前屈運動が脊柱アライメントに及ぼす即時効果を検証した.対象は健常成人男性24 名とし,ロープあり群12 名とロープなし群12 名に分類した.体幹前屈運動は検者の指示により5 回× 1 セット実施した.座位および立位時の脊柱アライメント(胸椎後弯角,腰椎前弯角,仙骨傾斜角)の測定は,運動の前後にスパイナルマウスを用いて測定 した.また併せて立位体前屈を測定し運動の前後で比較検討した.その結果,ロープあり群において,座位,立位ともに運動終了後に腰椎前弯角,仙骨傾斜角の有意な増加を認めた.一方,ロープなし群では,座位において腰椎前弯角,仙骨傾斜角に有意な増加を認めたが,立位では全ての測定項目に有意差を認めなかった.立位体前屈においては両群ともに運動の前後で有意な増加を認めた.また運動前後における立位体前屈の変化量の比較では,ロープあり群が有意に高値を示した.端座位における体幹前屈運動にロープを使用することによる即時効果として,立位時の脊柱アライメントにも変化を与える可能性が示唆された.

報告
  • 竹中 有, 村尾 浩
    原稿種別: 報告
    2021 年 12 巻 2 号 p. 158-166
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

    要旨 新型コロナウイルス感染症(以下,COVID-19)拡大で大学教育の現場にも甚大な影響を及ぼした.神戸学院大学では,2020 年前期の定期試験が非実施と定められた.COVID-19 拡大前とほぼ同等の教育効果が得られるよう周知されたが,その実態は不明である.本研究の目的はCOVID-19 拡大前後の神戸学院大学総合リハビリテーション学部理学療法学科での開講専門必修科目成績を比較することである. 調査対象科目は,COVID-19 拡大後に開講された令和2 年前期科目のうち,開講されていた年度(令和2 年前期)から過去2 年間において同一教員同一科目名であった15 科目の専門必修科目を調査対象科目とした. 調査対象科目の成績評価分布については調査対象科目15 科目全てで有意差を認めた.調査対象科目の成績点は第3 セメスターで7 科目のうち5 科目,第5 セメスターでは8 科目のうち6 科目で,post COVID-19 群の成績点がpre COVID-19 群の成績点に比較して有意に高値であった.セメスターごとのGPA は,第3 セメスターと第5 セメスターともにpost COVID-19 群のGPA pre COVID-19 群のGPA より有意に高値であった. 多くの科目で成績が高くなっていた.しかし評価基準として評価者の主観的な評価となりやすいレポート課題での成績評価が多くなっており,客観的な試験を実施していた従来と教育方法が異なっていたことを考慮した解釈が必要で ある. COVID-19 拡大後の調査対象の必修科目成績は,COVID-19 拡大前に比べ,

総説
  • 大中 玄彦, 藤岡 重和
    原稿種別: 総説
    2021 年 12 巻 2 号 p. 167-174
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー

    要旨 社会の高齢化とともに心不全患者数は増加の一途をたどり,大きな社会問題となってきている.ここ30 年間で心不全治療は目覚ましい進歩を遂げたにもかかわらず,依然として高齢心不全患者の予後は悪い状態が続いている.この原因として高齢者には多様性のほかに,フレイル,サルコペニア,認知機能障害など特有の問題が存在していることが一因と考えられる.近年,高齢心不全患者にはフレイルを合併した患者が多く,フレイルを合併した心不全患者の予後は非合併の患者と比較し不良であることが明らかとなってきた.一方,これらの患者に適切なリハビリテーション治療や栄養療法を介入することにより予後が改善することも報告されている.現在は心不全患者のフレイルを診断する基準となる方法論はまだ確立されていない.しかし高齢心不全患者の治療に際しては既存の方法論を使用し,フレイルの評価を適切に行い患者の層別化を行うことが,その患者の予後予測や適切な治療介入に際して,重要であることが明らかとなって きた.

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