日本顎顔面インプラント学会誌
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症例報告
広範囲顎骨支持型装置を用いて咬合再建したランゲルハンス細胞組織球症の1例
宗像 花楠子, 宮下 英高, 堀江 伸行, 森田 麻友, 小高 利絵, 莇生田 整治, 内田 育宏, 中川 種昭, 河奈 裕正
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2020 年 19 巻 1 号 p. 19-25

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抄録

顎骨の高度吸収を伴った無歯顎患者は,しばしば義歯の安定が得られず生活の質(QOL)が低下する.この報告で,下顎骨に発症したランゲルハンス細胞組織球症(LCH)により高度な下顎骨吸収を生じた患者に,顎顔面インプラントを用いて咬合再建を行った1例を呈示する.

患者は58歳の男性で, 下顎義歯の装着困難を主訴に当科を受診した.患者は上下顎骨と第8,9胸椎にLCHの既往歴があった.化学療法により臨床的緩解が得られた.しかし下顎骨は変形し義歯の安定が得られず摂食が困難であったため広範囲顎骨支持型装置による治療が計画された.サージカルテンプレートを参考に下顎前歯部に3本のインプラント体埋入術を行った.また,咬合力による病的骨折予防のために,補強用プレートを下顎骨に固定した.6か月後に口腔前庭拡張術と遊離口蓋粘膜移植術を併用したアバットメント連結手術を行った.最終的に,バー維持式の広範囲顎骨支持型装置を装着した.

インプラント治療後のQOLと義歯の咀嚼機能評価では,良好な患者満足度を示した.術後3年6か月が経過し, 再発所見は認めない.

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© 2020 日本顎顔面インプラント学会
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