愛媛県において医療情報スーパーハイウェーおよび愛媛県医師会を中心として医療情報ネットワークおよびORCAネットワーク(日本医師会が推進する電子レセコンのネットワーク)の基盤を構築した.VPN関連の技術の進歩は著しく,定義に混乱が見られないようにVPN関連技術と接続形態の類型化と定義を行った.現在の通信環境の多様性,制約について検討し,それらの条件を包括して解決する方法論を考案した.すなわち動的IP,NAPTの制約を解決できるようにIPsecをUDPでカプセル化すること,DNSルーティングによるDNSサーバの動的切替,ネットワークアドレスの衝突回避のためのIPsecトンネルへのNAPT適用とアドレス割当てである.その結果,愛媛県ではVPNの導入がスムーズに進み,医療情報ネットワーク構築の促進をもたらす結果となった.