抄録
1980年代後半からCSCW(Computer-Support Cooperative Work)*1というコンピュータテクノロジーと人類学・認知心理学の融合による新しい研究分野が広く認識されるようになった.またグループウェアというキーワードがコンピュータアプリケーションの世界で頻繁に使われるようになったのもその頃からである.
CSCWは計算機科学と社会科学の協力により,グループウェアのデザインとそれが及ぼす組織的社会的インパクトについて研究する学際的研究分野である.このCSCWの概念に基づき,医療連携ネットワーク構築の実証実験を北多摩北部二次医療圏と西東京臨床糖尿病研究会の協力のもと行ったので報告する.