日本岩石鉱物鉱床学会 学術講演会 講演要旨集
2005年 日本岩石鉱物鉱床学会 学術講演会
セッションID: S-05
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2005年三鉱シンポジウム:地球物質科学のニューフロンティア
第一原理計算の現状と可能性
*常行 真司
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抄録
密度汎関数理論(DFT)に基づき,固体電子系の基底状態エネルギーと電子分布を連続空間で第一原理から定量的に計算する,いわゆる第一原理計算は,原子スケールのミクロな情報を実験と独立に得られる手法として,物質科学の研究に欠く事ができない理論計算手法となっている。とくにカーとパリネロが1985年に開発した,第一原理分子動力学法(カー・パリネロ法)は,複雑な物質の第一原理構造シミュレーションを可能にした。一方,応用範囲が広がるにつれて,現状の方法論の適用限界も問題になり始め,最近ではDFTをこえる電子状態計算のさまざまな手法が提案され,テストされている。  本講演では,過去20年間の第一原理計算の発展を概観しながら,現在どこまでできて何ができないかを整理し,近い将来の発展の可能性と,これからの鉱物科学において第一原理計算が果たすべき役割を展望する。
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© 2005 日本鉱物科学会
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