JAMSTEC Report of Research and Development
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m-TRITONブイの有効データの取得率と改善
藤井 信宏植木 巌古畑 正樹橋向 高幸山田 正樹畳指 祥子福田 海長濱 徹哉横田 牧人福田 達也石原 靖久安藤 健太郎
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2017 年 24 巻 p. 10-20

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抄録

海洋研究開発機構(JAMSTEC)では,インド洋観測システムの中核を担うResearch Moored Array for African-Asian-Australian Monsoon Analysis and Prediction(RAMA)の一環として,2006年より東部熱帯インド洋にm-TRITONブイを3基展開している.近年では,係留期間の増加とバンダリズムの深刻化に伴って,ワイヤーロープの損傷,およびセンサの損傷や喪失が増えており,リアルタイムデータの取得率は60%未満,回収データの取得率についても最も低い場合では50%程度と,データ取得率が低下した時期があった.データ取得率向上のために,テクノーラ®シートを巻き込んだワイヤーロープや水中センサ用の漁具対策クランプなどの開発を行い,バンダリズム対策を実施してきた.その結果,水中データ取得率は90%まで改善した.気象データの取得率については,センサの種類とハウジング構造の見直しにより向上してきてはいる.しかし,水中データの取得率である90%までには至っておらず,改善が必要である.

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© 国立研究開発法人海洋研究開発機構
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