抄録
気候モデルは大気モデル, 海洋モデルの他に海氷モデル, 陸面モデル, 河川モデルなどの多くのサブモデルから構成されている. 気候モデルを用いて地球温暖化等の気候変化をシミュレーションする上で, サブモデル間での熱や淡水の保存は重要な課題の一つである. ここでは東京大学気候システム研究センター, 国立環境研究所, 海洋研究開発機構で開発を行っている気候モデルMIROC (Model for Interdisciplinary Research on Climate) version 4における各サブモデル間のフラックスのやり取りに関して, 熱および淡水を中心に記述する.