日本看護管理学会誌
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重症身体障害者施設の看護管理者のアサーティブネスとアサーティブになれない状況の実態
鈴木 英子吾妻 知美齋藤 深雪丸山 昭子香月 毅史佐藤 千史
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2009 年 12 巻 2 号 p. 74-85

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抄録

本研究の目的は,重症身体障害者施設の看護管理者のアサーティブネスとアサーティブになれない状況の実態を明らかにすることであった.全国重症身体障害者施設の看護部長研修会に参加した看護管理者102人を対象とし,性,年齢,役職名,看護経験年数,アサーティブネス(日本版Rathusassertivenessschedule:J-RAS)及びアサーティブになれない状況を質問紙により調査した.回答者72人の年齢は平均51.4歳,J-RAS得点平均は-8.5であった.Krippendorffの内容分析の技法を参考に対象者の言語メッセージを分類したところ,看護管理者と看護師間で「言いたかったけど言えなかった/断りたかったけど断れなかった」場面は,【管理者指導ができない状況】【勤務・看護人員調整ができない状況】【身だしなみ管理ができない状況】【スタッフ間の関係調整ができない状況】【業務調整ができない状況】【患者への適切な対応を指導できない状況】の6カテゴリーに分けられた.また,「言わなければよかった・押し付けなければよかった」場面は,【スタッフ間の関係調整で配慮が足りない状況】【個人的相談で部下を尊重できない状況】【勤務・看護人員調整で部下を尊重できない状況】【継続教育で部下を尊重できない状況】【管理者として適切な行動が取れない状況】【業務調整において部下を尊重できない状況】の6カテゴリーに分けられた.看護管理者は,注意することが問題なく,むしろ業務上必要と思われる状況でも「言えなかった」という者が多かった.また,「言わなければよかった」と感じた状況では,看護管理者の役割責任を重んじる姿勢と,その遂行における言い方,伝え方の反省が特徴的であった.

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© 2009 一般社団法人 日本看護管理学会
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