日本看護管理学会誌
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外来での疾病管理における看護師の役割拡大に関する研究
―権限の委譲に焦点をあわせて―
関 弘子湯沢 八江
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2009 年 12 巻 2 号 p. 86-93

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抄録

本研究は,患者及び医師,看護師への質問紙調査から,外来での疾病管理における看護師の役割拡大の可能性について検討することを目的とした.質問紙調査の対象は,一般病院における調査期間内の内科外来の予約患者総数1588名から無作為抽出した195名と看護師162名全数,医師34名全数であった.

患者および医師調査の結果から,看護師による疾病管理に対して,患者のニーズがあり,医師からの権限委譲に対する肯定的な見解が示された.このことから外来での疾病管理において看護師の役割拡大の可能性があることが示唆された.患者が,看護師が疾病管理してもらいたいと思った場面は,薬だけもらいたい時が最も多かった.また,医師が疾病管理を権限委譲できる看護師の条件は,特別の認定資格を有する看護師であることと医師が力量を認めた看護師であることだった.看護師調査では,疾病管理に対して否定的な見解が示された.看護師自身は疾病管理を行わない理由に知識・技術不足をあげている.

以上のことから,医師は看護師に対してある程度の臨床実践能力を認めているが,看護師は自身の能力に自信がないことがわかった.今後,看護師が外来での役割を拡大するには,患者の疾病管理が実践できる能力を養うための教育プログラムと第三者評価を取り入れた認定システムを構築していく必要性が示唆された.

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© 2009 一般社団法人 日本看護管理学会
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