2023 年 27 巻 1 号 p. 247-258
目的:新型コロナウイルス感染症対応に必要な看護マネジメント体制を明確にする.
方法:①看護管理者支援事業,②「新型コロナウイルス感染症対応のための応援派遣看護職受け入れ・応援派遣マニュアル(応援派遣マニュアル)」の作成,③コロナ禍における看護管理の課題に関するWEBセミナーを行った.
結果:①一般社団法人日本看護管理学会内にNursing Management Assistance Teamを発足し,支援協力者登録78名,支援施設28施設,支援回数延べ43件であった.受援後アンケートで,17施設から回答があり,支援により安心感につながり,施設の課題や組織全体のマネジメントに積極的に取り組むことができた等と回答された.②39ページの応援派遣マニュアルを作成した.③地域別に全6回のWEBセミナーを実施した.WEBセミナーの全プログラムに出席したのは76名であり,出席者より新型コロナウイルス感染症対応にあたり,組織一丸となって取り組むこと,職員のメンタルヘルス,事前の準備や地域で相互に協力しあえる関係づくりの大切さ等が語られた.
考察:以上より,組織を超えた看護管理者を支援する体制整備の必要性が示唆された.身近な組織を超えた看護管理者同志のネットワークを構築すること,応援派遣マニュアルを活用した応援派遣可能な体制を構築することが必要である.