2008 年 18 巻 1 号 p. 33-42
漸進的筋弛緩法によるリラクセーション効果を評価する目的で、ストレス負荷後の安静臥床時(安静群)と漸進的筋弛緩法時(リラクセーション群)の唾液中コルチゾール濃度を測定した。同時に主観的評価として二次元気分尺度を用いた。研究協力者は健康な女性10名で、安静群とリラクセーション群の2群に分けて同時間帯に測定を実施した。
その結果、リラクセーション群は介入直後と介入10分後で唾液中コルチゾール濃度比がストレス負荷直後と比較して有意に低下し、安静群においては介入直後のみ有意に低下した。主観的評価としても、介入直後でリラクセーション群が安静群と比較して緊張覚醒度が有意に低く、快適度が有意に高い状態であった。
リラクセーション法は、看護学生においてストレスを緩和する方法として有効である可能性がある。本研究において、看護学生のセルフレギュレーション能力を高めるための教育的介入検討の基礎的資料が得られた。