看護学生・生徒における携帯メールの利用とそれに関する認識から、コミュニケーション教育上の資料を得るために、A県における教育課程の異なる看護系学校(大学、各種学校、高校)8校の在学生1,270名に携帯メール利用の実際と認識についての質問紙調査を行った。携帯メールへの認識は因子分析により、【メール内容の心理的効用】【他者と気軽に繋がる効用】【対人関係拡大への期待】【感情調整の効用】【携帯電話への依存(必需品)】【心理的拘束感】の6因子が抽出できた。女子高校生は、心理的効用や対人関係拡大への期待を強く意識しており、メール交換相手としては同居家族とメル友が他の教育課程に比べて多かった。大学生では、アドレス登録数は多いが送・受信数と月平均利用総額は低く、携帯電話への依存(必需品)意識が高かった。各種学校生徒では明確な違いがなかった。発達段階に応じたコミュニケーション教育を工夫する上での示唆が得られた。