2008 年 18 巻 2 号 p. 41-49
本研究の目的は、看護倫理教育のあり方を検討するために、臨床で働く新人看護師の倫理に対する知識や必要性の実状、及び教育内容のニーズを把握することである。はじめに質問紙を配布し予備的な調査を行い、面接の同意が得られた回答者に半構成的面接調査を行った。その結果、13名の新人看護師のうち、倫理的ジレンマの体験は、12名が「ある」、1名が「ない」と回答したが、「ある」と回答した12名中6名は、対立した倫理原則がないのに倫理的ジレンマと答えていた。残りの6名におけるジレンマの体験内容は、【自律と善行】が6件、【忠誠と善行】が1件であり、対処の仕方は、全て個人的であり組織的な対応には至っていなかった。なお、教育内容の知識の程度と必要性については、知識の項目にばらつきは見られたが、ほとんどの教育内容において必要性を感じていた。また看護倫理教育は、同じ内容を繰り返し教えることで知識としてより身につく可能性が示唆された。