2009 年 18 巻 3 号 p. 35-45
本研究は、臨地実習指導者(以下:指導者)の教師効力に関連する要因について明らかにすることを目的とした。指導者351名を対象に質問紙調査を実施した。調査内容は、実習指導に対する教師効力尺度(実習指導者用)、看護職アイデンティティ、自己教育力、属性とした。その結果、指導者の教師効力と有意な相関がみられたのは、指導経験年数(r=.342)、年齢(r=.308)、臨床経験年数(r=.291)で、それぞれ弱い正の相関が認められた。指導者の教師効力は、年代(p<0.001)、臨床経験年数(p<0.001)、指導経験年数(p<0.001)の高い群が低い群よりも有意に高かった。実習指導者講習会を受講している者が有意に高かった(p<0.05)。指導者の教師効力は、看護職アイデンティティ得点が高いほど有意に高くなる傾向があった(r=.428 p<0.001)、また、自己教育力が高いほど有意に高くなる傾向があった(r=.406 p<0.001)。以上のことから、看護職としてのアイデンティティ確立が実現できるような看護体制の充実や指導者自身が自ら学んで成長できる職場環境を整える必要性が示唆された。