日本看護学教育学会誌
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原著
「点滴中の寝衣交換技術」の反復練習量にみる習得内容の変化
鈴木 信子川畑 安正
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1992 年 2 巻 1 号 p. 9-22

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抄録

「点滴中の寝衣交換技術」の習得に有効な練習回数と自己練習によって習得される技術項目を知るため調査し、下記の知見を得た。

1. 4回目の練習が最も効果がある。3回目までは進歩があり、5回目には進歩の限界を示す。

2. 自己練習で習得できる可能性が高い技術は「必要性の説明」「着脱の順序」「左側臥位禁止」「点滴瓶の操作」「能率性とプライバシーヘの配慮」「着心地の確認」「寝衣を整える」の7項目、自己練習で習得しにくい技術は、「点滴部位の安全」「振動させない」「滴下の確認」「シワを作らない」「患者の不安の軽減」「安全な環境」の6項目である。

3. UL指数0.4以上の技術項目は、4回の自己練習で期待水準に達するが、UL指数0.2以下で自己評価能力が刺激されにくい特性を示す技術項目は、5回目でも期待水準に達せず、自己練習の限界を示唆する。

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© 1992 一般社団法人 日本看護学教育学会
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