2011 年 21 巻 2 号 p. 45-56
〔目的〕臨床実習に向けたレディネスと臨床判断能力の向上を図るために、シナリオに基づくモデル人形を用いたシミュレーション学習法を看護学生に実施し、ペーパーペイシェント学習法との比較においてその効果を測定した。
〔方法〕18人の学生をシミュレーション学習群(介入群)とペーパーペイシェント学習群(対照群)に無作為に分けた。介入前後と実習終了後に、自己効力感、不安、コミュニケーションスキル、共感性及び知識について評価した。
〔結果〕知識は、両群ともに点数が上昇したが、他の評価指標では統計的な有意差は得られなかった。ディブリーフィングから、介入群は共感をもったコミュニケーションや多角的な臨床判断の重要性をつかんでいた。
〔考察〕シミュレーション学習法の有意性は説明できなかったが、多くの改良すべき点が考えられ、今後、参加者数を増やし、学習期間を長く設定し、実習との組み合わせを変化させることで効果が現れることが示唆された。