日本看護学教育学会誌
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研究報告
体験学習をした看護学生の患者に対する共感的言動
─  ストーマ装具を貼用してのオストメイトの擬似体験を通して  ─
田中 恵子野村 志保子森本 紀巳子
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2012 年 21 巻 3 号 p. 25-35

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抄録

〔目的〕ストーマ装具を装着しオストメイトの擬似体験をした看護学生に、その後のオストメイトのケアでどのように共感的な言動が表れるかを明らかにする。

〔方法〕対象は看護大学生で、擬似体験する実験群5名、体験しない対照群5名である。両群はストーマに関する講義を受け、実験群のみ装具を装着して日常生活を送った後、両群とも模擬患者のケアを行った。学生の共感を示す言動を質的帰納的に分析した。

〔結果および考察〕患者に対する学生の共感的言動や心づかいには、体験した学生のみに特徴的に表れたもの、体験の有無に関わらず表れたものの2つがみられた。体験した学生は、患者が苦痛を訴えやすいように言葉をかけ、患者の身体に手をあてて観察するなど、患者の苦痛や気持ちに共感した態度で接し、苦痛の緩和の援助も実践していた。体験学習は、時期やプログラムを熟考して実施すれば、看護学生の共感性の育成に有効なことが示唆された。

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© 2012 一般社団法人 日本看護学教育学会
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