2012 年 22 巻 2 号 p. 13-25
〔目的〕成人看護学実習における手術室見学での学生の学習経験を明らかにすることである。
〔方法〕実習終了後の学生に半構成的面接を行い、質的に分析した。
〔結果および考察〕他領域の実習をすべて終了した看護系大学生14名に半構成的面接を行った結果、【手術が及ぼす侵襲に対するリアルな理解】、【手術室に対するイメージと現実とのギャップを修正】、【人間の生命力に対する驚き】、【目の前で展開される患者を大切にした手術看護に注視】、【手術看護への関心の高まり】、【受け持ち患者に対する専心の高まり】の6つのカテゴリーが導き出された。手術室見学における学生の学習構造は、観察による知識レベルの学習である[目の前に映し出された現実から新しい臨床知識の獲得と不確かな知識の修正]から情動領域への広がりを示す[手術現場に身を置くことによる情動的揺さぶりにより深まる看護視点]、更には看護職としての人格的・倫理的成長につながることを示す[看護者としての成長欲求の高まり]からなる構造であると考えられた。今後は、手術室見学実習での学生の学びをより深めるための実習指導法の更なる検討が重要であることが示唆された。