2012 年 22 巻 2 号 p. 27-39
〔目的〕臨地実習において患者との関わりに困惑した看護学生の反省的実践の様相について明らかにすることを目的とする。
〔方法〕学生20名を対象に個別に半構成的面接を実施し、D. Schönの理論に基づく「実践の最中の反省」と「実践後の反省」の様相についてKJ法を用いて明らかにし、反省のプロセスを検討した。
〔結果および考察〕「実践の最中の反省」は、【患者の状態や自己への反応確認と変化の気づき】、【解決策獲得のための行動と感情の表出】、【患者の心理、自己や他者及び援助の分析と今後の援助方法の検討】、【自己の気づきと新たな視点の獲得】、【患者を中心に考えた援助の実施】などの7つのシンボルマークに統合できた。このうち反省的実践を進める中核となっていたものは、【患者の状態や自己への反応確認と変化の気づき】であり、【解決策獲得のための行動と感情の表出】がそのプロセスを支えていた。一方、【患者の反応や遭遇した状況において生じた感情】を基盤とした【自己の感情の優先、他者の意見に従った対応】となった場合もあった。「実践後の反省」は、【患者理解の困難さや援助に対する困惑、後悔の継続】、【患者理解と自己の援助姿勢の振り返り】、【看護の基本となる姿勢の学び、自己の気づきと新たな視点の獲得】の3つのシンボルマークに統合できた。反省的実践を進めるためには、学生が思考や感情を表現できる環境を調整し、自己や状況との関連性を意識して振り返り、気づきを得ることができるように働きかける必要性が示唆された。