2022 年 32 巻 2-2 号 p. 97-110
〔目的〕看護教員を対象に協働参加型授業改善プログラムを実施し、授業に関する見方・考え方から看護教員の学びを明らかにし、教授活動が向上するのか評価する。
〔方法〕21名の看護専門学校教員を対象に協働参加型授業改善プログラムを用いたアクションリサーチを行った。実施中のジャーナルおよび発言内容を質的記述的に分析し、学びを明らかにした。プログラム実施前、中、後にて、授業設計思考評価表および一般性自己効力感尺度(GSES)による自記式質問紙調査を行った。
〔結果〕学びとして、単元1では【偏った学生の見方】他5つ、単元2では【教授方略の秘訣】他4つ、単元3では【学習方略における意図】他3つ、単元4では【学習方法における再発見】他3つがカテゴリー化された。授業設計思考評価表およびGSESの比較では、それぞれ実施前より実施後の方が得点は高くなった。
〔考察〕授業改善プログラムを実施することは、学生への新たな見方、考え方を生成し、教授活動への自己効力を向上させ、省察が促進されることが示唆された。