日本看護学教育学会誌
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原著
臨床看護師が看護系大学教員のキャリアを志向してこなかった理由と志向するようになった理由
佐藤 琴美竹内 朋子
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2023 年 33 巻 1-1 号 p. 1-13

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抄録

〔目的〕臨床看護師が看護系大学教員のキャリアを志向してこなかった理由と、看護系大学教員のキャリアを志向するようになった理由を明らかにする。

〔方法〕看護系大学教員17名を対象に半構造化面接調査を行い、質的記述的に分析を行った。

〔結果〕臨床看護師が看護系大学教員のキャリアを志向してこなかった理由として、【臨床看護師であり続けることへのこだわり】、【職業としての曖昧な認知】、【資質に欠けるという自己認識】、【否定的な職業イメージ】の4カテゴリーが抽出された。また、看護系大学教員のキャリアを志向するようになった理由として、【臨床看護師以外への視野の拡大】、【職業としての明確な認知】、【資質への自信】、【魅力的な職業イメージ】の4カテゴリーが抽出された。

〔考察〕本研究の対象者は、学習経験やタイミング等が相互に影響し合い、様々な転機を経て看護系大学教員のキャリアを志向するようになっていた。

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© 2023 一般社団法人 日本看護学教育学会
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