日本看護学教育学会誌
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実践報告
臨地実習における看護診断過程の指導に推理過程モデルを用いた効果
鈴木 のり子高木 文子
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1998 年 8 巻 1 号 p. 63-71

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抄録

「看護診断に至る推理過程モデル」は、看護婦の看護診断に至る推理過程を解明するために作成された。本研究の目的は、これを臨地実習に適用することが、看護学生の看護診断能力を高めるための指導に有効であるかどうかを検討することである。対象は、成人・老人看護学実習を行なった専修学校3年諜程の2年生17名である。推理過程モデルのステップに沿った、看護診断過程用紙と関連図、看護計画の3つの実習記録から、看護診断過程として重要な1)意図的情報収集、2) 情報の分析・統合の適切性、3) 看護診断の適切性を検討した。その結果、情報の分析・統合で不足する情報はあったが、学生全員が各ステップを経て妥当な看護診断を導いた。さらに、看護診断過程用紙に対する反応をインタビューした結果、学生、教員ともに学習促進のために有効であると評価した。

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© 1998 一般社団法人 日本看護学教育学会
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