2022 年 10 巻 2 号 p. 76-83
本研究では、国立大学法人や公立大学法人、学校法人等の大学法人(以下、大学法人)が設置する訪問看護ステーションの機能を明らかにし、新たな社会資源としてのあり方について検討を行った。全国の大学法人が設置している訪問看護ステーションから、大学の特性や地域を考慮し、5か所の訪問看護ステーションを選択した。設立に深くかかわった人物計7名に、開設の経緯, 重視している活動、成果、課題について半構造化インタビューを行った。録音内容を逐語録に起こし、内容の相違性と同意性に留意しながら意味内容を統合させ記述した。各大学が有するリソースや地域が抱える課題やニーズに応じて、訪問看護ステーションの機能を模索していた。大学法人が設置する訪問看護ステーションは、教育・人材育成機能、研究機能、高度実践という特徴的な機能を活かし、近隣ステーションとの間で相互補完し得る強みをもつと考えられた。