抄録
厳しい雇用失業情勢の中でNPOによる雇用創出への期待は大きい.1999年に創設された緊急地域雇用特別交付金制度はNPOを国の雇用対策上に位置づけた最初の政策手段である.本論文では,NPOによる雇用創出に関する緊急地域雇用特別交付金制度をめぐる議論を整理し,緊急地域雇用特別交付金制度におけるNPOの位置づけを検証した上で,都道府県が作成した実績報告書を用いて本制度におけるNPOとその活動に関する実績を見る.こうして浮き彫りにした本制度におけるNPOによる雇用創出を受け,2001年に新たに導入された緊急地域雇用創出特別交付金制度との比較を行い,NPO関連施策をめぐる課題について考察する.