抄録
「第4次産業革命」により、これまで実現不可能と思われていた社会の実現が可能になり、産業構造や就業構造が劇的に変わる可能性が指摘されている。企業においては、付加価値を生み出す競争力の源泉が、「モノ」や「カネ」から「ヒト(人材)」に移った。そのため、(1)人的資本経営、(2)HR トランスフォーメーション、(3)ジョブ型雇用が企業戦略として注目されている。このような時代背景は、今後産業保健制度にも大きな影響を及ぼし、入社から定年までの手厚い健康管理の意義は薄れ、大企業においても産業医は外注化されるのではないかと思われる。