産業保健法学会誌
Online ISSN : 2758-2574
Print ISSN : 2758-2566
最新号
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座談会
寄稿
  • 三柴 丈典
    2025 年4 巻2 号 p. 25-43
    発行日: 2025/10/31
    公開日: 2025/11/01
    ジャーナル フリー
    令和7年の労働安全衛生法改正(令和7年法律第33号)は、産業構造の変化や多様化する働き方に対応し、個人事業者への保護を中心に安全衛生法制の再構築へ向け、第一歩を記したものである(本格的な再構築は、今後の改正に委ねられている)。最も重要なのは、建設アスベスト訴訟の最高裁判決を契機に、個人事業者にも労働者と同様の保護措置を及ぼすことを目的とし、義務主体や保護対象の拡張や明確化が図られた点である。また、小規模事業場へのストレスチェックの義務化(ただし罰則なし)、化学物質の自律管理化のための支援策の法定、高年齢者の就業環境整備の努力義務の法定など、幅広い課題を扱っている。本稿では、行政が公表した公布通達を素材として、本改正の趣旨と要点の解説を図った。
総説
事例検討
  • ~高次脳機能障害の復職事例を用いて考える~
    辻 洋志, 仲井 敏治, 日比 友美子, 井上 洋一, 丸山 泰子
    2025 年4 巻2 号 p. 60-67
    発行日: 2025/10/31
    公開日: 2025/11/01
    ジャーナル フリー
    本稿は、高次脳機能障害を有する労働者の復職事例を題材に、日本産業保健法学会が実施した事例検討研修会の成果を報告するものである。対象事例は、勤務中に脳出血を発症した40代男性が高次脳機能障害を残しつつ復職を試みたケースであり、就業継続に向けて、産業医、保健師、人事労務担当者、弁護士など多職種が関与した。研修会では、復職可否の判断、復職後の職務調整と合理的配慮、障害特性に基づく職務適性評価、個人情報の開示範囲などについて活発な議論が行われた。医学的視点からは、急性期から生活期・職業期に至るリハビリテーション連携と障害管理の重要性が指摘され、法的視点からは「治癒」と原職復帰の原則および合理的配慮の範囲が整理された。さらに、人事労務の観点からは、不確実性の高い状況下で合理的判断の基準をいかに設定するかが課題として示された。本事例を通じて、復職支援には社内外リソースの統合、多職種連携、そして企業としての一貫した合理的判断が不可欠であることが明らかとなった。
判例紹介/判例研究
  • 林 剛司
    2025 年4 巻2 号 p. 68-83
    発行日: 2025/10/31
    公開日: 2025/11/01
    ジャーナル フリー
    紹介予定派遣によりY1社で就労した保健師のX1・X2が、Y1社の産業医であるY2よりパワーハラスメントで精神的苦痛を受けた上、Y1社に不当に直接雇用を拒否されたとして、Yらに損害賠償や社員としての地位確認を求めた事案である。判決では、Y2のパワハラの一部およびY1社の使用者責任を認めたが、直接雇用拒否の理由も合理的であるとしてXらの地位確認請求等は退けた。なお、本稿は判決文(『労働判例』1313号)を基に検討を行った結果である。
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