抄録
本稿では、産業保健関係者の問題解決能力(予防+事後解決)の向上を目指して実施される産業保健法学研修(厚労科研・日本産業保健法学会)の効果測定の成果について報告した。効果測定調査の結果より、次の3点の結論が得られた。結論①:産業保健法学研修について、当該研修受講者(本研究の調査参加者)における研修効果(問題解決能力の向上)は有意に認められた。結論②:研修受講者(調査参加者)における研修に対する満足度も概ね高いものであった。結論③:研修修了後ある程度経過した時点でも研修による効果は概ね維持されており、受講者(調査参加者)は各自の業務を通してそれらの学びをより深めている可能性も示唆された。