2012 年 10 巻 2 号 p. 89-98
自閉症男児の幼児期の発達センターにおけるremedial training と幼稚園・家庭とのチームワークの成果は第1 報に示した通りである。知能検査の結果では境界線レベルから平均範囲へと変化した。しかし、小学校の一般学級に適切に参加していくためには自閉症児が共通して示す学習の特徴(概念学習の困難性など)への対応が必要である。そして、対人関係などの社会性の発達援助も必要となる。これらの補強が効果的に進められて初めてインクルーシブ教育が実現するといえる。