主催: 日本学術会議 メカニクス・構造研究連絡委員会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 九州大学応用力学研究所, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本造船学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業土木学会
設計は一般に広義の多目的最適化問題であるため、力学上の合理性を追究した形状が設計上の最適解と程遠い事例は少なくない。近年、目的の数理的な表現が難しい、形状の主観的な要素を扱う研究がされるようになり、より多様な目的を考慮できるようになりつつある。例えば村上ら 1) は形状特徴を数理的に表現する手法について、大崎ら2) は、指定形状に対する形状偏差量を定義して形状・剛性最適化問題のトレードオフ解析を行った。本稿では大崎らの定義による形状偏差量を導入したシェル曲面の多目的最適化問題を、生物の情報処理機構から着想した最適化手法の中の一つである、多目的遺伝的アルゴリズム(Multi-Objective Genetic Algorithm : MOGA)によって扱う手法を提案し、その有効性についての検討を行う。 1) 村上存,松田暁,水留浩一,湯浅修二,形と色の特徴量に基づく工業デザイン支援に関する研究,第20回設計シンポジウム講演論文集,pp41-47, 2002.2] M.Ohsaki, T.Nakamura and Y.Isshiki, Shape-size optimization of plane trusses with designer's preference, J. Struct. Engng., ASCE, Vol. 124, No. 11, pp. 1323-1330, 1998.