理論応用力学講演会 講演論文集
第57回理論応用力学講演会
セッションID: 2F04
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GS1-2 流体力学
ペンギンに見られるイルカ跳びのエネルギー論再訪
*杉本 剛
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抄録

ペンギンは海上に躍り出る「イルカ跳び(porpoising)」をすることがある。水の抵抗に比べれば空気抵抗は著しく小さいので、エネルギーの節約につながる運動形態だという指摘がある。一方、呼吸する際には水面近くを泳ぐ必要があるが、そうすると造波抵抗が生じるので、いっそのこと空中に跳び出て呼吸をすれば、速度が落ちないとの主張もある。また、空中に跳び出るのは、捕食者の有無を確認するためだとの見方もある。本研究では、古典的翼理論に基づいて、「イルカ跳び」運動方程式を提案し、エネルギー収支を再考する。速度の時間平均が同一ならば、一定のパワーで泳ぎ続けるほうが、「イルカ跳び」するよりもパワーを消費しないという常識的結論に至る。

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© 2008 社団法人地盤工学会
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