主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
ペンギンは海上に躍り出る「イルカ跳び(porpoising)」をすることがある。水の抵抗に比べれば空気抵抗は著しく小さいので、エネルギーの節約につながる運動形態だという指摘がある。一方、呼吸する際には水面近くを泳ぐ必要があるが、そうすると造波抵抗が生じるので、いっそのこと空中に跳び出て呼吸をすれば、速度が落ちないとの主張もある。また、空中に跳び出るのは、捕食者の有無を確認するためだとの見方もある。本研究では、古典的翼理論に基づいて、「イルカ跳び」運動方程式を提案し、エネルギー収支を再考する。速度の時間平均が同一ならば、一定のパワーで泳ぎ続けるほうが、「イルカ跳び」するよりもパワーを消費しないという常識的結論に至る。