主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
ナノ多孔体のシリコンに対して分子動力学計算を行い、周波数解析を行うことで、ナノ構造が熱伝導に与える影響を調べた。特にフォノンの特性に着目、ナノ孔を周期的に設けることで、フォノンの分散関係において、構造周期に対応した周波数にギャップが生じることが確認された。さらに速度の自己相関をフーリエ変換することで近似的に状態密度関数を求めたところ、ギャップに対応するところで状態密度関数の若干の減少が見られた。ナノ構造における熱伝導率の低減は、フォノンの平均自由行程が人工的に抑えられるためだけでなく、周波数ギャップが生じることでフォノンの群速度が低下すること、状態密度関数の減少から熱容量が減少することによっても低下することが求められた。