理論応用力学講演会 講演論文集
第58回理論応用力学講演会
セッションID: 2G09
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OS14-3 連続体に対する非線形数値解析の新展開
ひずみ・振動数依存性を考慮した防振用ゴム材料の構成モデル
*吉田 純司柚木 和徳杉山 俊幸
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抄録

ゴム材料は,精密機器や美術品の振動の低減を目的として,防振・制振装置などに広く応用されている.これらの装置においてゴムの受けるひずみレベルは最大で50%程度であることから,本研究では,この範囲において防振用ゴム材料の力学特性を詳細に把握し,そのモデル化を行うことを目的とする.具体的には,まず,動的載荷実験を行い振動数およびひずみレベルの変化に対する材料の力学特性を詳細に把握した.特に,履歴ループから得られる損失正接のひずみに対する変化をみると,ひずみ10%前後でピークがあることがわかった.次いで,既往の粘弾性ダメージモデルを用い,実験結果のモデル化を試みた.その結果,履歴ループの振動数依存性は比較的よく近似できたものの,ひずみ依存性の傾向を完全には再現できなかった.そこで,著者らがこれまでの研究で開発した粘弾塑性ダメージモデルにおいて,ひずみ量により粘弾性から弾塑性に変化していくよう拡張し適用したところ,上述したひずみ依存性を比較的よく再現することに成功した.

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© 2009 社団法人土木学会
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