主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
有限領域に閉じ込められた2次元点渦系には負温度状態が現れることがOnsagerによって指摘された。負温度状態とは,統計力学的に定義された温度1/T=∂S/∂Eが負となる状態であり,(熱)力学的に定義された温度が負となるわけではない。しかし,2次元的流れに多く見られる大規模構造の形成現象などは,ボルツマン因子exp(-βE)のβを負と考えたほうが,高エネルギーな大規模構造を実現しやすいため,理解しやすくなる。
そこで,本研究では,負温度状態に表れる(熱)力学的特徴を理解することを第1目標とした。講演では負温度状態の紹介から始め,シミュレーションで得られた結果について報告を行いたい。なお,分子動力学専用計算機についても簡単に触れる予定である。