主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
短繊維補強土工法は,曲げ剛性を持たない短繊維で地盤を補強する工法である.施工が容易で安価な上,適用範囲が広く,今後の研究・開発が期待されている.本工法では,土粒子とは異なる性質をもつ材料を挿入・敷設することで見かけの粘着力や摩擦力が増加し,補強土構造物全体の強度が増すと考えられてきた.しかし,これだけでは説明できない現象も確認されており,本質的なメカニズムは未だに明らかになっていない.したがって,ミクロな視点から土粒子と短繊維との相互関係を理論的に理解することが必要である.本研究では,2次元個別要素法を用いた短繊維混合土の二軸圧縮試験によって,粒子回転に着目した考察を行った.その結果,短繊維を混合することで接点変位を伴う粒子の回転,並進運動が抑制され,粒子間にせん断強度を発揮させることで応力を伝達している粒子構造を支える役目の粒子構造を生じさせていると考えることができた.