主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 日本機械学会, 日本気象学会, 日本地震工学会, 日本物理学会, 農業農村工学会, 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会
本研究では,高いアスペクト比を有するカーボンナノファイバー(CNF)を液晶高分子溶液に微小量分散させた系を用い、プレシアによりCNFの分散構造を変えた場合のスタートアップ流動に対する影響を実験的に明らかにした。ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)の50wt%水溶液に、CNFを0.1vol%で分散させた系について、平行平板型レオメータを用いた実験を行った。プレシアとして、平板にスクイーズ運動を加えた場合と、回転運動を加えた場合について、一旦静止させた後に一定応力を加えるスタートアップ実験を行い、せん断速度の過渡変化を測定した。どの場合も、せん断速度のオーバシュートが見られ、そのオーバシュート量は液晶高分子溶液のみの場合の方が大きく、CNFを分散させた系ではその量が小さくなった。また、CNFの初期の配向方向がスタートアップ流動の方向と一致している場合のほうが、CNFの影響が大きいことが分かった。