主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
建築物の構造設計では「想定」した大地震時に建物を倒壊させないようにして人命を保護することが基本理念となっている。しかし、換言すると、万一「想定外」の地震が発生した場合に建物が大損傷を受け、その時に何が起こるかを予測することは現在の構造設計の範疇にないと言える。
東日本大震災以降、我が国では「防災」から「減災」へ、災害に対する備えの認識が変化しつつある。そのため建築構造においても、従来の設計の範囲を越える事象に対して、その潜在的リスクを明らかに備えることは極めて重要である。そのためには、まず建物が倒壊に至るまでの状況を正確に把握することが必要である。本研究では、建物の形状を詳細部までFEMモデルで構築することにより局部的な挙動から建物全体が倒壊に至るまでの挙動を再現可能とし、そのモデルを用いて大地震時の建物倒壊挙動の把握を行った。