主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
自動車車体の軽量化を目的として,自動車ボディパネルへの高張力鋼板の適用が拡大している.しかし,高張力鋼板は軟鋼板と比較して延性に劣るため,成形シミュレーションを援用した破断予測手法の確立が渇望されている. プレス加工において,板材は複雑なひずみ履歴を受けるが,成形限界応力はひずみ経路に依存しないとの報告がある.実際に,材料が等方硬化則に従う場合には,成形限界応力はひずみ経路に依存しないことが実験的にも明らかにされている. そこで本研究では,初期板厚1.2mmの590MPa級二相組織高張力鋼板(DP590Y)を供試材として,二軸バルジ試験を実施し,線形応力下の平面ひずみ引張における成形限界応力を測定した.また,引張曲げ曲げ戻し試験を行い,曲げ曲げ戻し変形を受けた板材の成形限界応力も測定した.そして,線形応力下で測定された成形限界応力が曲げ曲げ戻し変形を受けた板材の破断予測限界として適用できるか検証した.