主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
衝撃荷重を受ける建築物においては、たとえ構造部材の損傷が小さく建物の構造安全性には問題を生じない場合でも、非構造部材の損傷による人的被害の発生や、施設の機能に障害による2次的な被害が考えられる。ここでは主要な非構造部材の特徴および設計の現状を示し、衝撃荷重を受ける非構造部材の設計の考え方を検討する。建築物の主要な非構造部材として、ガラス窓、扉類、天井材、外装材、カーテンウォール、間仕切壁、ダクトスペースおよびエレベータシャフトを取り上げる。これら非構造部材の設計の考え方においては、その特徴を勘案し、損傷が生じる可能性を考慮した上で、人的被害を低減するために有効な各種の対策を行う。その対策の検討では非構造部材の損傷と被害における因果関係を定性的に評価することとし、イベントツリー分析(ETA)の概念を導入し、非構造部材の損傷レベルに応じた人的被害度の把握と被害低減方法の検討を行う。