理論応用力学講演会 講演論文集
第63回理論応用力学講演会
セッションID: GS02-GS08-01-04
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GS02/GS08 熱・流体力学/マルチフィジックス
冠動脈壁を模擬した超弾性特性のある円管内流れの数値解析
*齋藤 文河村 哲也
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抄録

近年,患者数が増加傾向にある小児に多い病気の一つに,川崎病がある.この病気は,心臓の冠状動脈が腫れる血管炎だが,その原因は不明である.現在でも,症状が治まった後,稀に心臓の冠状動脈に巨大動脈瘤が残ることがあり,また,炎症を経験した血管が時間の経過とともに動脈硬化を起こしやすくなるのではないかという,懸念もある.患者には乳幼児が多く,より小さい領域で発生する病気であるため,シミュレーションによる冠動脈内流れの再現が,発症中や治癒後の現象把握への有効な一手段と考えられる.しかし,冠動脈内流れについてのシミュレーション研究は少なく,実施されていても,血管壁を剛体と仮定するなど,実現象を再現できているとは言えないものであった.そこで,本研究では円管を冠動脈とモデル化し,実際の血管壁の特性と近い超弾性を円管壁に仮定し,シミュレーションを実施し,管壁と内部流れによる相互作用の影響について調べた.

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© 2014 一般社団法人日本機械学会
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