主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
輻射を含む気体の簡易モデルであるHamerモデルを扱います.この系は双曲型と楕円型の二つ方程式の連立系であり,移流項とラプラシアンより弱い拡散効果を持っています.この性質より衝撃波はそのショックの強さがあるしきい値をこえると不連続になるという特徴が相平面解析によって知られていますが,それに対して安定性の観点から考察を加えることが目的です.まずショックがしきい値未満(劣臨界)の場合には,拡散によって衝撃波に加えられた微小摂動が一様に0に収束すること,ショックがしきい値に等しい(臨界)場合にはいかに小さい摂動でも爆発(ここでは解の一階微分が-∞に発散するという意味)に至る場合があることを述べます.ショックがしきい値より大きくなる(優臨界)と劣臨界の場合のような拡散による安定化では不十分になるものの,衝撃波に不連続が存在することが移流項により有益に働き,微小摂動が加わってもそれが一様に0に収束することを示します.