主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
近年,小型人工飛翔体(Micro Air Vehicle: MAV)と呼ばれる小型の飛行ロボットの研究・開発が進められている.MAVは数mm~十数cm程度の飛行ロボットであり,災害現場やプラント配管内等での調査や観測における活躍が期待されているが,このような小さいスケールにおいては従来の固定翼や回転翼の飛行方法では十分な飛行性能を得られない.一方,昆虫や鳥類を模した羽ばたき型のMAVは,同スケールでもホバリングや垂直離着陸能力,省エネルギー性といった点で高い飛行性能を発揮するため,大きな期待が寄せられているが,複雑な非定常現象であるため羽ばたき飛行のメカニズムは未だ十分に明かされていない.本稿では,複数の材料からなる弾性翼の羽ばたき運動を分離反復法による並列流体構造連成解析を用いてシミュレーションを行い,単一材料弾性翼や剛体翼との比較により飛行性能の評価について報告する.