日本女子体育連盟学術研究
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原著論文
多様な質感の動きを引き出す即興表現の授業:教材「新聞紙を使った表現」における指導言語に着目して
山崎 朱音, 安江 美保, 村田 芳子
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2026 年 42 巻 p. 1-17

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抄録

本研究は,「新聞紙を使った表現」を題材とした授業実践において,熟練指導者と未熟練指導者の指導を比較し,「多様な質感の動きの連続」を引き出す指導言語とその特徴を明らかにすることを目的とした。特に,熟練指導者の実践を基に作成した指導案Ⅱを用いることで,未熟練指導者がどこまで熟練指導者に近い指導を行えるのかを検証するとともに,指導の進んだ段階と指導上の重点を明確にした。

その結果,指導案Ⅱの活用により,未熟練指導者であっても熟練指導者と同程度の活動時間を確保でき,新聞紙の動きや動きの流れの区切りを学習者に提示できるなど,指導内容の充実が確認された。一方で,新聞紙を操作しながら指導言語を発することや,変化とメリハリのある動きの流れを提示する点には難しさが残った。熟練指導者は,同じ動きを繰り返しながらもリズムや強さに変化をつけ,連続した動きの流れを示す点に特徴がみられた。また,多様な表現を引き出す指導言語には,新聞紙の状態や質感の提示と,誇張や変化といった動きの工夫を促す内容が重要であることが明らかとなった。特に熟練指導者は,新聞紙の質感を学習者自身の身体の動きへどのように変換するかという視点を指導言語に含めていた。さらに,新聞紙と指導言語,指導者の身体の状態が一体となった指導により学習者の想像力が喚起され,質感を伴う多様な表現につながることが示唆された。

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